長く生きることと同じくらい、健康に生きることも大切です。ウエスト周囲径、血糖、筋力、体力は、 血管の健康と、健やかに過ごす年月の最も強力な指標のひとつです。これらの多くは変えることができます。
予約・お問い合わせ
代謝の健康には、ウエスト周囲径、空腹時血糖(またはHbA1c)、血圧、中性脂肪、HDLコレステロールという 5つのシンプルな指標を用います。この5つすべてが、薬を使わずに理想的な範囲にある状態を 「最適な代謝の健康」と定義します。これらの値はすべて、通常の診察と血液検査でわかります。
アメリカの成人で、5つの指標すべてが理想的な人の割合はわずか
0%
つまり、8人に1人しか代謝が完全に健康ではないということです。
米国の国民健康・栄養調査(NHANES 2009-2016)のデータによる。
Araújo J et al. Prevalence of optimal metabolic health in American adults. Metab Syndr Relat Disord 2019;17(1):46-52.
doi:10.1089/met.2018.0105
骨格筋は、食後に血液中の糖の大部分を使う組織です。筋肉量と筋力は年齢とともに減少します。 この低下はインスリン抵抗性を悪化させるだけでなく、転倒や骨折のリスクも高めます。簡単な指標のひとつが握力です。 17か国で約14万人を追跡したPURE研究では、握力が5 kg低下するごとに、全死亡が16%、 心血管死亡が17%増加することと関連していました。
筋肉も、 臓器です。
筋肉は糖を使います。 食後、血液中の糖の大部分が毛細血管から筋肉の細胞へ移ります。
ミトコンドリアがエネルギーを作ります。 筋肉の細胞にあるミトコンドリアは、この糖や脂肪を燃やしてエネルギーに変えます。
運動は能力を高めます。 習慣的なウォーキングや運動は、筋肉のミトコンドリアの能力とインスリンの効きやすさを高めます。
体力、つまり運動時に心臓と肺が体へ酸素を届ける能力は、長寿の最も強力な指標のひとつです。 運動負荷試験を受けた約12万2千人を追跡した研究では、体力が最も低い人の死亡リスクは、 最も高い人に比べて約5倍でした。体力が低いことのリスクは、喫煙、糖尿病、冠動脈疾患のリスクと 同等か、それ以上でした。
体力が最も低い人の死亡リスクは、最も高い人に比べて
0倍
これは観察研究です。関連を示すものであり、それだけで因果関係を証明するものではありません。
トレッドミル運動負荷試験を受けた122,007人で、調整後ハザード比は5.04。
Mandsager K et al. Association of cardiorespiratory fitness with long-term mortality. JAMA Netw Open 2018;1(6):e183605.
doi:10.1001/jamanetworkopen.2018.3605
カロリー制限が動物の寿命を延ばすことは、以前から知られています。人間の寿命については確かな証拠はありませんが、 2年間の対照試験であるCALERIE研究では、中程度のカロリー削減(約12%)により、体重、LDLコレステロール、 血圧、インスリン抵抗性といった心血管リスク因子が明らかに改善しました。
時間制限食(たとえば1日のうち8時間の間だけ食べる方法)は人気があります。 しかし、1年間の対照試験では、同じカロリーを摂取した2つのグループの間で、 時間制限による体重減少や代謝リスク因子への上乗せの効果は示されませんでした。 つまり重要なのは、いつ食べるかよりも、全体としてどれだけ、何を食べるかです。
ミトコンドリアは細胞のエネルギー工場です。老化の基本的な特徴として知られているもののうち2つは、 ミトコンドリアの機能低下と、細胞が栄養のシグナル(インスリンなど)を正しく感知できなくなることです。 インスリン抵抗性では、細胞がインスリンに十分に反応せず、血糖とインスリンが高いままになります。 習慣的な運動、とくに筋力トレーニングは、インスリンの効きやすさと筋肉のミトコンドリア能力の 両方を高める、最も効果的な方法のひとつです。
このページは情報提供を目的としています。診断と治療には診察が必要です。